72の異名を持つ大天使!メタトロンの階級や能力・強さ・エピソードを徹底解説

概要

メタトロン(Metatron)は、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教などのアブラハム系宗教において非常に高い地位を持つ天使です。彼の名前はしばしば「神の書記官」や「神の声」として言及され、天界における重要な役割を担っています。メタトロンは天使の中でも特に神に近い存在であり、彼の役割や地位は神秘主義的な文献やカバラ、タルムードにおいても詳しく記されています。また、「契約の天使」、「天の書記」、「神の代理人」など72もの異名があるとされています。

階級

メタトロンの階級は、天使の中でも最高位の一つであるとされています。彼はしばしば「大天使」または「熾天使(セラフィム)」と同等の地位に置かれます。カバラでは、メタトロンは「天使の王」または「天の書記官」として知られ、天使階級の中で最も高位に位置付けられます。

役割

メタトロンの主な役割には以下のようなものがあります:

  • 神の書記官:彼は天界の書記官として、神の言葉や命令を記録する役割を担っています。
  • 神の声:神のメッセージを伝える使者として、人間と神の間の仲介役を果たします。
  • 祈りの運搬者:メタトロンは、人間の祈りを神に届ける役割を持っています。
  • 天使の指導者:彼は他の天使たちを指導し、天界の秩序を維持する役割も果たします。

登場する文献

メタトロンは様々な宗教文献や神秘主義的な文献に登場します:

  • タルムード:ユダヤ教の伝統的な経典の中で、メタトロンは頻繁に言及されます。
  • カバラ:カバラのテキストでは、メタトロンは特に重要な存在として扱われます。セフィロトの木において、メタトロンはケテルに関連付けられることがあります。
  • ヘブライ語の秘教文献:例えば、「エノクの書」では、エノクがメタトロンに変容する過程が描かれています。

持ち物

メタトロンは特定の持ち物に関する記述は少ないものの、彼の象徴として次のものが考えられます:

  • 書記道具:神の書記官としての役割から、筆記具や書物が象徴として挙げられます。
  • 光の冠:彼の高位を示す象徴として、光り輝く冠が言及されることがあります。

能力

メタトロンの能力は非常に広範囲にわたります:

  • 天界の知識:彼は神の意志や天界の知識を全て把握しているとされます。
  • 祈りの伝達:人間の祈りを神に届ける力があります。
  • 時間と空間の超越:メタトロンは時間と空間を超越する能力を持ち、どこにでも瞬時に現れることができます。
  • 強力な魔術:彼は非常に強力な魔術的能力を持ち、保護や治癒、予言など多岐にわたる力を行使します。

性格

メタトロンはその高位性から、非常に威厳がありながらも慈悲深い性格とされています。彼は人間に対しても深い理解と同情を示し、彼らの祈りを神に届けることを使命としています。また、彼は秩序と法を重んじる性格でもあります。

外見

メタトロンの外見は壮麗で神々しいものとされています。世界の広さにも等しい長身で、36対の翼と無数の目(36万5000との説も)を持つ「炎の柱」としても表されます。その他おもな特徴は以下です。

  • 光り輝く姿:彼は光に包まれた存在として描かれることが多く、眩いばかりの光を放っています。
  • 天使の翼:巨大な翼を持ち、天使らしい威厳ある姿が特徴です。
  • 書記官の装い:神の書記官としての役割を反映し、書記具や書物を持つ姿が描かれることがあります。

強さ

メタトロンは天使の中でも特に強力な存在です:

  • 全知全能に近い知識:彼は神の意志を完全に理解し、天界の知識をすべて持っています。
  • 絶大な魔術的力:彼の魔術的能力は他の天使を凌駕し、強力な保護や治癒、破壊の力を持っています。

弱点

メタトロンの弱点については具体的な記述は少ないですが、一般的に神に最も近い存在である彼には、人間のような明確な弱点はないとされています。ただし、彼の行動は神の意志に完全に従っているため、神の命令に逆らうことはできません。

信仰

メタトロンは特にユダヤ教の神秘主義において重要な存在として信仰されています。彼の名前はしばしば祈りや儀式の中で呼ばれ、神との仲介役として重要視されています。カバラの実践者たちにとっても、メタトロンは瞑想や秘教的な儀式の中で重要な存在となっています。

血縁・親子関係

メタトロンの血縁関係については神話や伝承の中で明確な記述は少ないですが、彼が預言者エノクから転生したという伝説があります。エノクは旧約聖書の創世記に登場する人物で、神に従って天に昇ったとされています。

生まれ方

メタトロンの生まれ方に関しては、エノクがメタトロンに転生したという伝説が有名です。エノクは非常に神に近い人物であり、彼が天に召されて天使メタトロンに変わるという過程が「エノクの書」に記されています。この伝説により、メタトロンは元は人間であったが、神に選ばれて天使になったとされています。

特筆すべきエピソード

メタトロンに関連する特筆すべきエピソードには次のようなものがあります:

  • エノクの転生:預言者エノクが天に召されてメタトロンに変わるという伝説は、神との深い結びつきを示す重要なエピソードです。
  • 神の書記官:メタトロンが神の書記官として、神の意志を記録し、祈りを伝達する役割を果たすことが強調されるエピソードです。

最終的にどうなったか

メタトロンは天使の中で非常に高位の存在として、神の意志に従い続けています。彼の存在は永遠であり、天界の秩序と法を守り、人間と神の間の仲介役として機能し続けます。彼の役割は変わらず、神の書記官としての責務を果たし続けます。

出演作品(アニメ、映画、ゲーム、漫画)など

メタトロンは現代の多くのメディア作品に登場しています:

  • 映画:映画『ドグマ』(1999年)では、アラン・リックマンがメタトロン役を演じています。
  • アニメ:アニメ『デジモンアドベンチャー』シリーズでは、メタトロンモンというキャラクターが登場します。
  • ゲーム:ゲーム『Shin Megami Tensei』シリーズでは、メタトロンが重要な敵キャラクターとして登場します。
  • 漫画:漫画『聖☆おにいさん』では、メタトロンがユダヤ教の大天使として描かれています。

メタトロンはその神秘的な存在と強力な能力により、多くのフィクション作品で魅力的なキャラクターとして描かれています。彼の役割や象徴するものは、様々な形で再解釈され、多くの人々に知られるようになっています。

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